小児歯科治療
近隣の幼稚園の歯科健診を担当していますが、近年は小児のう蝕はフッ素の使用によってほぼコントロールされています。
毎年、治療が必要なお子さんは2,3人程度です。
虫歯がないので歯科受診の必要性が無いように考えがちですが、お子様が小さいうちからフッ素塗布やブラッシング指導、クリーニングを行うことで将来的に虫歯や歯周病を予防することができます。
特に仕上げ磨きをしなくなる中学生以降はブラッシングの状態が悪化することが多く、高校生の歯科健診でもブラッシング不良による歯肉炎、歯石沈着が認められます。
小さいうちから歯科に定期的に通院することを習慣化することが重要といえます。
嫌がるお子さまには無理に治療をしません。
当院では、お子さまが治療に対して不安や恐怖心を抱いているような場合、無理やり押さえつけて治療を行うことは致しません。
子供のころのイヤな記憶は大人になってからも残ってしまうもの。一度でもお子様が治療に対してイヤなイメージを持ってしまうと、それを消し去ることはとても難しくなります。
お子さまに無理のないペースを保ち、さまざまなアプローチを重ねてお子様が少しずつ前向きになれるような方法を取りながら、お子さまの協力度合いに応じて治療をすすめております。
まずは歯医者に慣れてもらうためのトレーニングから始め、様子を見ながら少しずつできることを増やしていきます。
最初は少し時間がかかるかもしれませんが、自らの意思で治療に取り組めるようになることで、その後の治療をとてもスムーズに進めることができるようになります。
痛みに配慮した治療
お子さまの治療で最も大事なことは、お子さまとの信頼関係を崩さない事。 治療中の痛みがあると、子供との信頼関係が崩れてしまい、今までの苦労が水の泡となってしまう可能性があります。
そこで当院では、治療中の痛みを抑えるためにさまざまな工夫をしております。
当院では、ほとんどのお子さまがしっかりと治療を完了できていますので、子どもが泣いたり暴れたりしないか心配、、という方も、ぜひ安心してご来院ください。
→痛みの少ない治療について、詳しくはこちら
虫歯にしないための予防処置
フッ素塗布
当院では乳歯や生えはじめの永久歯に、定期的にフッ素を塗ることを推奨しております。
フッ素は歯のエナメル質に作用してフッ化アパタイトという耐酸性の強い層を作ります。虫歯は細菌が出す酸によって歯が溶かされることにより進行しますが、その酸に対する抵抗力が増し、虫歯になりにくくするのです。
お口の中をきれいにした後で、専用のトレーを使い、年齢に合わせた濃度のフッ素液を歯に染み込ませていきます。フッ素塗布の前に行うクリーニングでは、イチゴやバナナなどのフルーティーな味のするペーストを使っています。
「フッ素は体に毒ではないか?」という患者様がまれにいらっしゃいます。確かに高濃度のフッ素溶液を一気に飲んだりすれば毒性はあります。ただし歯科医院で使用している濃度のフッ素溶液は問題となるような量ではなく、むしろ医学的観点からみて虫歯予防にかかわる有効性が高いと判断されていますので、ご安心ください。
歯のクリーニング
歯科衛生士が専用の器具を用いて歯を一本一本丁寧にクリーニングしていきます。
子どもの歯は、大人の歯に比べて奥歯の溝が深く、汚れが溜まりやすい傾向にあります。
また、歯の生えはじめ、生え変わりの時期などは特に歯磨きがしにくくなり、ご家庭でのケアだけではどうしても限界があります。
歯科医院を上手に利用して、お口の中を清潔に保つ習慣をつけましょう。
ブラッシング指導
担当の衛生士が、優しく、一緒に楽しみながら歯の磨き方の指導をします。
子供の時期にしっかりとしたブラッシング方法をマスターすることで、大人になっても虫歯予防の習慣が作れます。
定期的に来院していただき、他の処置と合わせて行うことで、信頼関係も築きながら、効果的に虫歯の予防をすることが可能です。