【インプラント】 Case 1 左側下顎第一大臼歯 歯根破折
2024/08/02
年齢・性別 |
70歳・男性 |
主訴 |
左下の被せ物が外れた |
診断 |
左側下顎第一大臼歯 歯根破折 |
治療方針 |
抜歯、インプラント埋入、GBR |
治療期間 |
7か月 |
治療費 |
インプラント埋入:¥110,000(税込) |
治療のリスク・注意点 |
インプラント埋入手術時:出血、腫脹、疼痛、感染、神経麻痺、インプラント体生着不全 |
初診時
左側下顎第一大臼歯(矢印)は歯冠修復物が脱離した状態で、炎症があるため舌側には膿瘍を形成しています(丸印)。 レントゲンでは複数箇所で歯の破折が認められます。
ここまで歯根の状態が悪いと抜歯しか治療法はありません。
抜歯後にインプラント埋入の方針となりました。
抜歯後2か月
傷の治りは良好です。なお、歯周病の治療も行い歯周状態も改善しました。インプラント治療をする上で、歯周状態を改善させることは必須です。
CTを撮影し画像上でシミュレーションを行い、インプラントを埋入する位置を決定します。今回は骨の陥凹があるためGBR(骨造成術)を併用する方針としました。
インプラント埋入手術
CT撮影時よりは改善していましたがやはり骨の陥凹は残存していました。
インプラントを予定の位置に埋入し、骨が不足している部分に骨補填材を築盛します。術後に確認のためのレントゲンを撮影しましたが、予定通りの位置に埋入できています。
この状態で2か月ほど治癒を待ちます。
上部構造物
インプラントの場合は被せ物のことを上部構造物と言います。
精密な型取りを行い、上部構造物を作製します。今回はねじ止め式のジルコニア(オールセラミック)としました。当院では全てストローマン社製のパーツを使用しており、きちんとストローマン社の「S」マークが確認できます(丸印)。
上部構造物装着後1週間
上部構造物装着後、1週間の写真です。形態や色調は周囲の歯と調和がとれており、インプラント周囲の粘膜の状態も良好です。噛み合わせも問題なく「何でも噛める」とのことでした。
レントゲンは上部構造物装着時に撮影しましたが、適合に問題はありません。
良好な状態を維持できるようにメンテナンスへ移行となりました。